2026年10月26日(月) 朝のAIニュースまとめ
AIニュース今日の要点

- 内閣府が生成AIの「プリンシプル・コード」の届出受付を今日から開始 — 生成AIの会社が、学習の方法やデータの種類の概要を開示し、権利者や利用者からの問い合わせに答える、という原則です。届け出た事業者は、内閣府のページの一覧に載ります。法律のような強制力はありません。
- 米NHTSA、自動運転中を知らせる青緑色の灯火を認める基準案 — 米国運輸省の道路交通安全局(NHTSA)が、自動運転で走っていることを外に知らせる灯火を、付けてもよい装備として認める案を出しました。意見の受付は11/25までです。
- Apolloのエコノミスト、テック以外の米企業にAIの財務的成果は「ゼロ」 — TechCrunchによると、米国の投資会社Apollo Global Managementのチーフエコノミストが、テック大手7社を除く米国の大企業では、利益率も1人あたりの売上も横ばいだと指摘しました。
週の始まりの月曜日です。今日のニュースは、AIの「出どころ」や「動いていること」を外から見えるようにする話と、AIの成果を数字で確かめる話が中心です。一つずつ、自分の仕事に引き寄せて読んでみてください。
今日のツールコーナー
このコーナーの決まりは読み方ガイドへ。
本日の公式更新なし。ChatGPT・Claude・Codex・Cursor・Gemini・Grokの更新履歴に、10/25の0時から今朝6時までの新しい記載は見つかりませんでした。直近の版は、Claude Code 2.1.310(10/25の記事)と、Codex CLI 0.164.0(10/24の記事)です。
自動化の目: 道具の更新がない日は、今の使い方を見直す好機です。今日は、使っている生成AIの会社が内閣府の一覧に載るかを確かめる手順を、下の導入ガイドにまとめました。
分野別ニュース
各分野の一覧は分野ページへ。週末をはさんだ月曜の朝で、今日は4つの分野にニュースがありました。
この日の分野: 🤖 ロボット / 🚗 自動運転・モビリティ / 📈 投資・企業動向(AI成長テーマ) / ⚖️ 規制・安全
🤖 ロボット

- Global Timesによると、中国のAgiBot(智元機器人)が、10/24に山東省済南で、人型ロボット「Expedition A3」110台をそろえて踊らせ、ギネス世界記録に認定されました。同じ記事によると、中国の工業情報化省の担当者は10/19の会見で、2026年上半期に中国の会社が開発した人型ロボットの機種は400を超え、生産は4万台を超えたと説明しています。Global Times
- 同じくGlobal Timesによると、中国のUnitreeが10/21に発表した警備・救助向けの人型ロボット「H2-X」が、翌日(10/22)に杭州で開かれた催しのカンフーの実演で横宙返りに失敗し、脚の一部が外れました。Global Timesが10/25に問い合わせた時点で、Unitreeは答えていません。Global Times
なぜ大事か: 台数をそろえて動かす力は上がっていますが、激しい動きでは、まだ壊れることがあります。人のそばで使うなら、派手な実演より、転んだときの安全の作りが大事です推測。
うまくいった話と失敗した話が、同じ日に並んでいるのが今のロボットの正直な姿だと思います。失敗が公の場で見えることも、良くしていくための材料になります。
使いどころ: 現場にロボットを入れる話が出たら、「転んだとき・止まったときにどうなるか」を最初に聞く
🚗 自動運転・モビリティ
★ 米NHTSA、自動運転中を知らせる青緑色の灯火を認める基準案
米国運輸省の道路交通安全局(NHTSA)が、自動運転の車向けに灯火の基準(FMVSS No.108)を見直す案を、10/26付の官報(Federal Register)に出しました。自動運転で走っていることを外に知らせる、青緑色(シアン)の「ADSマーカーランプ」を、付けてもよい装備として認めます。ハンドルなどの手で操作する装置がない車では、ウインカーなどの手元のスイッチに関する決まりの一部を外します。意見の受付は11/25までです。 出典: Federal Register(NHTSA)
なぜ大事か: 自動運転の車が「今、機械が運転している」と周りに伝える色が、国の基準の案として示されました。歩く人や他の車の運転手から見て分かることが、安全につながります。
道路は、機械と人が一緒に使う場所です。目で見て分かる合図があることは、誰一人置いていかない安全のために大切だと思います。
使いどころ: 自動運転の車が走る地域で働くなら、青緑色の灯火が「自動運転中」の合図になりうることを、現場の人と共有しておく
📈 投資・企業動向(AI成長テーマ)
★ Apolloのエコノミスト、テック以外の米企業にAIの財務的成果は「ゼロ」
TechCrunchによると、米国の投資会社Apollo Global Managementのチーフエコノミスト、Torsten Slok氏が、最近出したメモで、S&P500からAlphabet、Amazon、Apple、Meta、Microsoft、Nvidia、Teslaの7社を除いた493社を調べ、利益率も従業員1人あたりの売上も横ばいで、AIが生産性を上げている形跡はないと指摘しました。Slok氏は、テック以外の米国企業には、AIの財務的な成果が「ゼロ」だとし、「AIは優れた計算機かもしれないが、ビジネスでの知性の多くは判断だ」と書いています。 出典: TechCrunch
なぜ大事か: AIにお金を出す会社は増えていますが、使う側の多くの会社では、まだ数字に表れていないという見方が、米国の大手投資会社のエコノミストから出ています。入れたあとに何が変わったかを測ることが、これからの差になりそうです推測。
何かができるようになることが、そのままゴールではありません。本当のゴールは、それを使って仕事や暮らしが良くなることです。AIを入れたら、何が変わったかを数字で確かめる習慣を持ちたいですね。
使いどころ: 社内でAIを入れた作業があるなら、入れる前と後の時間や件数を、記録から1つだけ比べてみる
⚖️ 規制・安全
★ 内閣府が生成AIの「プリンシプル・コード」の届出受付を今日から開始
内閣府の知的財産戦略推進事務局は、「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関するプリンシプル・コード」について、10/26から事業者の届出の受付を始めると、ホームページで案内しています。日本経済新聞によると、内容は大きく3つです。①学習の方法やデータの種類の概要を開示する、②法的な手続きを進めようとする権利者からの問い合わせに答える、③AIを使う人からの問い合わせに答える。法律のような強制力はありません。日本経済新聞によると、コードは内閣府が8月にまとめました。内閣府は、届出のあった事業者の一覧をホームページに載せるとしていて、掲載までに時間がかかる場合があるとも書いています。日本経済新聞によると、古川俊治知的財産戦略相は10/23の会見で「国民が生成AIを安心して活用できる環境を整備することが必要だ」と述べました。 出典: 内閣府 知的財産戦略推進事務局、日本経済新聞
なぜ大事か: どんなデータで学んだAIなのかを、使う側が問い合わせられる窓口が、国の原則として用意されました。届け出た会社が一覧で見えるので、AIの道具を選ぶときの材料になります。
強制ではない分、どの会社が自分から手を挙げるかに注目したいところです。
使いどころ: 仕事で使っている生成AIの会社が、内閣府の届出事業者一覧に載るかどうかを、月に1回確かめる(下の導入ガイド)
- 続報:10/25の記事で伝えたMoonshot AIの「Kimi K3.1 Pro」について、Reutersが10/25に、サイバー攻撃に関わる力を抑えた詳しい中身を報じました。Reutersによると、Moonshot AIは、学習データと強化学習の環境からサイバー関連のものを外し、一般のコーディングの力は残したとしています。同社の社内の試験(管理された環境でソフトの弱点を見つけて突く試験)では、抑えた版が81.0%、抑えていない版が90.5%でした。この結果は同社が出したもので、外部では確かめられていません。Reutersは、中国が前の週に、AIを使ってマルウェアを作ったり変えたりする技術の輸出を禁じ、AIで弱点を探す道具の輸出を制限する規制案を出したことも伝えています。Reuters(The Indian Express)
なぜ大事か: 重みを公開するモデルは、配ったあとに作った会社が使い方を管理しにくくなります。公開の前に危ない力を削る、というやり方が広がるかが注目点です。
📈 AI成長テーマと主要指数の数字
売買をすすめるものではありません(この欄について)。
月曜の朝6時の時点では、日本の市場はまだ開いていません。株式の数字は直近の営業日(10/23金曜)の終値で、暗号資産は10/25の値です。
- 事実ロボット産業:AgiBotの110台の人型ロボットがギネス記録に認定された一方、Unitreeの新型は実演で壊れました(上のロボットの欄)。
主要株価指数(10/23金曜の終値)
| 地域 | 指数 | 終値 | 前日比 | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 米国 | S&P500 | 7,623.68 | -0.52% | 10/23 |
| 米国 | NASDAQ総合 | 25,955.34 | -0.21% | 10/23 |
| 米国 | ダウ平均 | 52,215.16 | -1.23% | 10/23 |
| 米国 | SOX(半導体) | 10,779.46 | +0.44% | 10/23 |
| 日本 | 日経225 | 62,693.16 | -0.34% | 10/23 |
| 日本 | TOPIX | — | — | 取得元なし(リンクのみ) |
| EU | Euro Stoxx 50 | 6,068.22 | -0.31% | 10/23 |
| EU | DAX | 25,181.65 | -0.75% | 10/23 |
| 中国 | 上海総合 | 3,690.48 | +0.89% | 10/23 |
| 中国(香港) | ハンセン | 23,093.37 | +0.69% | 10/23 |
| インド | Nifty 50 | 22,600.00 | -0.39% | 10/23 |
| インド | Sensex | 73,123.83 | -0.17% | 10/23 |
| ロシア | MOEX | — | — | 取得元なし(リンクのみ) |
市場心理と暗号資産(直近値)
| 種類 | 指標 | 値 | 前日比 | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 市場心理 | 恐怖指数 VIX | 19.45 | +2.21% | 10/23 |
| 暗号資産 | ビットコイン(円) | 12,621,698円 | -0.41% | 10/25 |
| 暗号資産 | ビットコイン(ドル) | $80,365.71 | -0.53% | 10/25 |
| 暗号資産 | イーサリアム(円) | 368,106円 | -0.40% | 10/25 |
| 暗号資産 | イーサリアム(ドル) | $2,343.94 | -0.51% | 10/25 |
VIXのこれまでの動きは、指標ページのグラフにまとめています。
AI成長テーマのETF(10/23金曜の終値)
| テーマ | ETF | 終値 | 前日比 | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| AIテーマ | 半導体ETF SOXX | 478.20 | +0.53% | 10/23 |
| AIテーマ | データセンターETF DTCR | 25.43 | +1.92% | 10/23 |
| AIテーマ | ロボット・AI ETF BOTZ | 33.02 | +1.04% | 10/23 |
| AIテーマ | 量子コンピューターETF QTUM | 136.20 | +0.49% | 10/23 |
テーマ別件数: DC0・半導体0・ロボ2・量子0
過去から現在、そして先へ
これまで生成AIは、「何で学んだのか」が外から見えにくい道具でした。今日から日本では、学び方の概要を示し、問い合わせに答えることを、会社が自分から約束して届け出る仕組みが動き出します。道路の上でも、米国で、自動運転で走っていることを青緑色の灯火で周りに知らせる案が出ました。この先は、AIを選ぶときに「性能」だけでなく、「出どころが分かるか」「動いていることが外から見えるか」を並べて比べるのが当たり前になりそうです推測。
新しい道具が増えるほど、選ぶ目が大事になります。出どころと見え方、この2つを見る習慣は、今日からでも身につけられます。
導入ガイド:内閣府の届出事業者一覧で、使っている生成AIの会社を確かめる

国の原則に届け出た会社かどうかを、自分の道具選びの材料にするための手順です。届出は任意なので、一覧に載っていないことだけで、その会社が危ないとは言えません。
以前と今の違い
今日から、内閣府の知的財産戦略推進事務局が、プリンシプル・コードを受け入れる事業者の届出を受け付けます。内閣府は、届出のあった事業者の一覧を「プリンシプル・コード 届出事業者一覧」のページに載せるとしています。使う側は、自分の使っている生成AIの会社が届け出ているかを、このページで確かめられるようになります。
入手方法
- 内閣府のプリンシプル・コードのページに、コードの本文(日本語版のPDF)、英語の仮訳、「概要開示対象事項 具体例」のPDF、届出様式、届出事業者一覧へのリンクがあります。
- 内閣府によると、届出のあと、掲載の準備のため、一覧に載るまで時間がかかる場合があります。
- 自社のホームページでの開示が難しい会社は、開示資料を内閣府のホームページに載せてもらえると、内閣府は案内しています。
自動化の位置づけ(エージェント / RPA / 自動化)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 当てはまる型 | 自動化(カレンダーの予定で、人が一覧のページを開いて確かめる)。判断は人がする |
| 開始条件 | 毎月1日など、決めた日のカレンダーの通知(提案値) |
| 入力 → 出力 | 使っている生成AIの会社名のメモ → 一覧に載っているか・開示資料のリンクを書き足したメモ |
| 止める・戻す | カレンダーの予定を消せば止まる。メモは前の版を残しておき、いつでも前の状態に戻せる |
| 上限 | 最初は会社3社まで(提案値) |
手順(IF-THEN)
- 提案IF 仕事で生成AIを使っているなら、THEN その道具を作っている会社名を3つまで書き出す(完了確認:会社名のメモがある)。
- IF 会社名を書き出したら、THEN 内閣府のページから「プリンシプル・コード 届出事業者一覧」を開き、会社名を探す(完了確認:「載っている」「まだ載っていない」のどちらかをメモした)。
- IF 載っていたら、THEN その会社が出した開示資料を開き、学習の方法やデータの種類の概要が書いてある場所をメモする(完了確認:資料へのリンクがメモにある)。
- IF まだ載っていない、または一覧の見方が分からないなら、THEN 判断を急がず、今の使い方のままにして、翌月にもう一度やり直す。
つまずきやすい点と費用
- 届出は任意で、法律のような強制力はありません(日本経済新聞)。一覧に載っていないことは、届け出ていない、または掲載の準備中という意味で、良い悪いの判断ではありません。
- 開示されるのは学習の方法やデータの種類の「概要」です。細かいデータの中身までは分からないことがあります。
- 費用はかかりません。1社5分ほどです(目安)。
Xで話題の技術者の投稿
今日選んだのは、AIの点数をどう信じるか、守りをどう固めるか、任せる条件をどう決めるかについての投稿です。
- Hamel Husain(@HamelHusain、AIの評価の専門家):「公開のベンチマークを調べていて、業界がこれほど頼っているのに、質が低いことに驚いている。信じる前に、自分で動かして、採点で落ちた例を丁寧に見てみる価値がある」と投稿しています。試し方: よく見るベンチマークを1つ選び、問題の例を5つ開いて読んでみる。投稿
- levelsio(@levelsio、個人開発者):「昨日は一日中、Claude Codeに『このサイトとサーバーのセキュリティ監査を全部して』と打ち込んでいた。モデルが良くなるほど、先回りの守りも良くしないといけない。月に1週は『セキュリティ週間』が要る」と投稿しています。試し方: 自分のサーバーで、自動のセキュリティ更新が有効かを1つ確かめる。投稿
- Matt Pocock(@mattpocockuk、Total TypeScript):「とても厳しい条件なら、PRを自動でマージしてよいかを機械的に判定できそうだ。コードの並べ替えだけ、モジュールのつながりを変えない、テストの網羅を下げない、など」と投稿しています。試し方: 自分のリポジトリで「人の確認なしで入れてよい変更」の条件を3つ書き出す。投稿
- Matt Pocock(@mattpocockuk):「次の『エージェントのための言語』は、Rustのように速く、Goのように迷う余地が少なく、これまでで最も厳しい型と検証の仕組みを持つべきだ」と投稿しています。試し方: AIに書かせたコードで、型のチェックやテストを必ず通す設定になっているかを確かめる。投稿
- Jerry Liu(@jerryjliu0、LlamaIndex):「文書を読み取るモデルOCRia-1について、37ページの技術報告を書いた。他の公開OCRモデルとの比較や、データと学習の流れを詳しく載せている」と投稿しています。試し方: 手元の読み取りにくいPDFを1つ選び、今使っているOCRの結果と見比べる材料にする。投稿
- merve(@mervenoyann、Hugging Face):「気に入っていたインターバルタイマーが有料になったので、HuggingChatに作ってもらった。6秒でできた」と投稿しています。試し方: 有料になった小さな道具を1つ思い浮かべ、チャットAIに同じものを作れるか聞いてみる。投稿
点数を鵜呑みにしない、守りを先に固める、任せる条件を言葉にする。今日の投稿は、どれもAIを長く使うための基本の話でした。
出典一覧
- Claude Code CHANGELOG
- Codex releases
- Cursor 更新履歴
- ChatGPT release notes
- Gemini Apps release notes
- Gemini API changelog
- xAI release notes
- Global Times: AgiBot
- Global Times: Unitree H2-X
- Federal Register(NHTSA): FMVSS No. 108
- TechCrunch: Apollo の分析
- 内閣府 知的財産戦略推進事務局: プリンシプル・コード
- 日本経済新聞: プリンシプル・コード
- Reuters(The Indian Express): Kimi K3.1 Pro
- Hamel Husain
- levelsio
- Matt Pocock(PRの自動マージ)
- Matt Pocock(エージェントの言語)
- Jerry Liu
- merve
表示ラベルについて
事実推測などの意味は読み方ガイドにまとめています。
気象庁の今朝5時の発表では、北海道は晴れ、東北はくもりで夕方から雨の所があり、東日本と西日本は雨で、所により雷を伴って激しく降る見込みです。沖縄はくもり時々晴れです。濡れた路面や足場は滑りやすいので、どうぞお気をつけください。
お出かけの方も現場の方も、ご安全に。今日もあなたにとって最良の一日になりますように。
管理者の視点
今日から、生成AIの会社が「何で学んだか」の概要を示して、問い合わせに答えると自分から手を挙げる届出が、内閣府で始まりました。ソースがどこから来たのかを示すことは、一個一個が信頼の証なんですよね。仕事で使うAIを選ぶときも、性能だけじゃなく出どころを見る目を持っておけば、安心して任せられる場面がもっと増えていくと思います。
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